現役ライン工の一日
これからライン工になろうと考えてる人にとって心配な事の一つに「ライン工の1日の流れ」があると思います。私の1直(交替勤務の昼間)での生活を例にイメージしてみてください。
イメージするにあたって私の生活スタイルと勤める工場の情報をまとめます。
・就業時間(1直):8:00~16:45
・工場到着目標:始業30分前
・仕事内容:製造オペレーター(ライン工)
・通勤時間(自動車):50分
・家族:嫁同居
・睡眠時間:6~8時間
こんな感じです。ではこの情報を元に私の生活の流れを話していきます。
【目次】
- 起床(6:10)
- 出勤準備(6:10~6:40)
- 工場へ向かう(6:40~7:30)
- 始業まで待機(7:30~7:55)
- 始業前準備体操(7:55~8:00)
- 仕事(8:00~16:45)
- 自宅へ帰る(16:45~17:35)
- 夕食(18:00~18:30)
- お風呂(18:30~19:00)
- 自由時間(19:00~23:00)
- 就寝(23:00~)
- まとめ
起床(6:10)
工場までの距離があるので始業2時間前に起きます。起きれない心配があるので更に15分前(5:55)あたりから目覚ましアラームが鳴りだします。家族と同居の場合、家族はまだ寝ているのでアラームを早く消さないと朝から怒られます(笑)
出勤準備(6:10~6:40)
眠い目を擦りながらやっと起きだし出勤準備をはじめます。まずは朝食から、時間の掛からないコーンフレークやパンで軽く済ませます。最近はフルーツグラノーラにハマってます。色々な触感や味が楽しめて朝から元気がでます。
朝食の後にコーヒータイムといきたいところですが、そんな時間はありません。次に洗顔と歯磨きをします。髭剃りは前日の夜に済ませておきます。(私の場合は前日の夜に剃れば朝の時点で髭がでていないのでセーフとしています)
そしてトイレを済ませビジネスカジュアルという地味な私服に着替え準備完了です。
工場へ向かう(6:40~7:30)
自動車で約50分の通勤となります。車で通えることはバスなどに比べて時間の制約がない(何時発とか)ため、メリットといえます。ただし通勤時間が長くていいことは何もないので工場に近ければ近いほどいいでしょう。
始業まで待機(7:30~7:55)
工場駐車場へと到着し工場内へと入ります。私の工場では駐車場から工場内ロッカーまで少し遠い為、歩いて5分前後掛かります。ロッカーで制服へと着替え仕事場近くの休憩所で始業まで過ごします。始業30分前に到着するのは早い気がしますが通勤道路状況によっては平気で10分違ってくることもあるので保険の為に早く着くようにしています。
休憩所には飲み物の自動販売機があるので朝できなかったコーヒータイムをこの時行います。
始業前準備体操(7:55~8:00)
7:55分には工場内放送でオリジナル体操の音楽が流れはじめるのでその時間に合わせて職場毎の朝会場所へ集合します。オリジナル体操は普段やりなれたラジオ体操とは違った動きがあるので最初は抵抗がありますがすぐ慣れます。この体操をシッカリやる職場とそうでない職場がありますが、だらだら体操している職場は仕事の取組みもだらだらしていると感じます。これから始まるライン作業で怪我しない為にシッカリ体操しましょう。
私の工場ではオリジナル体操の第2バージョンまで登場してます(笑)
仕事(8:00~16:45)
体操が終わるとちょうど8:00になります。そのまま朝会が始まり連絡事項や仕事での状況・問題などの情報共有が行われます。朝会はだいたい15分で最後に全員で「今日も安全作業よし!」と掛け声をしそれぞれの作業場へと向かいます。
作業場では3直(交替勤務の夜勤)がいるので個別で何かあれば引継ぎをします。前直とのかぶりの時間は200分ほどで、その間に引き継ぎするもの雑談するもの様々です。
仕事ではまずはじめに日常点検をします。あらかじめ決められた点検項目に沿って異常がないかを見て回ります。
点検が終わるとルーチン作業をしていきます。(ラインへの材料供給、材料運搬、部品の定期交換等)ルーチン作業には確かに必要だなと思う作業からなんだこの作業はと思うようなものまで多くありますが、作業を後回しにしていると手が回らなくなるのでどんどんこなしていきます。
ルーチン作業をしているとラインがトラブルでよく停止します。自動の生産装置ではセンサーで製品を検知する構造が多く使われ、センサーの前に小さなゴミがあるだけでも誤検知し異常判定して装置が止まるのです。そのため、ゴミを取り除くといったトラブル対応をします。このようにちょっとしたトラブルを「ちょこ停」「頻停」などと呼んでます。ちょこ停は一回当たりの停止時間は1分未満ですが積み重なると大きな負担になってくるんですよね。私の工場の場合ではこれまで約10年やってきて、ちょこ停が0だった日は無いです。
このようにルーチン作業をトラブル対応を就業まで続けます。お昼休憩が45分、お昼の前後に小休憩が約10分づつあります。休憩中も装置は動き続けるので全員では休憩せず人を残して2回もしくは3回に分けて休憩をとっていきます。
16:30頃になると次の2直(交替勤務の夕勤)が来るので引継ぎを済ませ就業の16:45分まで過ごします。私の工場の場合はよほどのことがなければ残業が無く時間通りに帰れます。
自宅へ帰る(16:45~17:35)
自動車で自宅へと帰ります。18時頃になると帰宅の車も多く朝の通勤よりも時間がかかることがあります。仕事終わりで疲れながらの運転なので注意しながらゆっくり帰ります。
夕食(18:00~18:30)
自宅到着から夕食の18時までは洗濯したりテレビみたり適当に過ごします。また、この時にお風呂のスイッチを入れて温めておきます。18時からは家族と一緒にご飯を食べますがこの時間は家族合わせなので19時のこともあれば20時のこともあります。
お風呂(18:30~19:00)
一日の疲れをとるお風呂タイム。湯舟に浸かりながら鼻歌を歌ってるときは幸せな瞬間です。
自由時間(19:00~23:00)
ここからは自由な時間です。私は趣味のゲームをしたりテレビをみて過ごしています。ブログを始めてからはブログばかりやっています。(記事を書くのが遅いので)
自由な時間が4時間もあるのは嬉しいですね。
就寝(23:00~)
明日に備えて23時に寝ます。すぐに眠りにつけば7時間の睡眠が確保できます。作業に集中しすぎてどんなに遅くなったとしても24時までには寝るようにしています。
まとめ
以上が私の1直時の生活です。工場に近い人はもう少し朝もゆっくりできますし、自由時間も増えますので工場に近ければ近いほどいいですね。
仕事も残業がほとんどないので生活のリズムを作りやすく自由時間も4時間あるので生活と仕事のバランスが取れます。このようなことをワークライフバランスと言うそうです。
ワーク・ライフ・バランス(英: work–life balance)とは、「仕事と生活の調和」と訳され、「国民一人ひとりがやりがいや充実感を持ちながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおいても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できる」ことを指す[1]。
引用:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
残業が無いので給料は低いですが、自由な時間はあります。当たり前ですが残業のある会社では自由な時間が少ないが、給料は高いです。(私の個人的な考えです)
もちろん両方の良いとこどり(自由な時間が多く、給料高い)がベストですがなかなかありませんよね。なので今の働き方が私には合っていると感じています。
今回の記事で少しでも工場で働くイメージができたなら幸いです。
今日の一言
「12時間勤務者は尊敬する」
交替勤務で2交替などでよくある12時間勤務ですが、今の私の生活に当てはめると自由な時間が全く無くなります。12時間勤務(4勤3休)経験者が同僚に居て話を聞いてみるとすぐ「慣れる」ようです。日々の生活は帰って寝るだけのようですが、連続勤務が少なく毎回3連休なので、8時間勤務(5勤2休)より好きだとも話していました。やはり働き方の合う合わないは人によるのかもしれませんね。